実例

人材業界の情勢変化に敏感対応。金融機関も感心した”先見の目と決断力”

障害者の就職採用支援を民間でめて事業としてスタートし、パイオニアとして知られる株式会社イフ。創業以来22年にわたり蓄積されたリソースを活かした独創的なサービスで、大手から中堅・中小に至るまで幅広く企業の人材採用の実現を支援している。
昨年5月、東麻布から現在の三田に移転した。東麻布のオフィスはまだ入居3年目だったので、移転を決めた時、取引先金融機関などからは「移転する時期として少し早いのではないか」という声が多かったと、川社長は振り返る。
決断理由は、景況感の悪化により、当初の要員計画を修正するタイミングと判断したため。
その背景にあったのは移転前年の9月に起こったリーマンショックだった。その後のデフレ、株価下落など、当時はまだ予測が難しい時期だったが、人材業界ではウェブの求人広告費が5割以上ダウンし、中途採用市場も激減している状況。
多くの企業で新卒内定者の内定取り消しが表面化したとき、川社長自身も08年末には中途採用計画を中止した。「昭和30年代に誕生した人材業界ですが、大きな転換期の予兆を22年の業界経験から感じた」と川社長は言う。
移転前までのオフィスには、スペース的にも余剰が出ていた。ビルオーナーとの賃料値下げ交渉も行ったが、むしろ、リスク管理の面からも移転を選んだ。当然ながら新たにオフィスを選ぶ際に優先したのはコスト、次に交通のアクセスだった。
東麻布のオフィスでは都営大江戸線の赤羽橋駅、東京メトロ日比谷線神谷町駅が最寄り駅で、JR線までの交通アクセスが悪かった。だから田町、浜松町など近隣のJR沿線を中心に物件探しをした。
「JR沿線にしたのは、東麻布にオフィスを置く前の五反田時代から、営業先がJR沿線に多かったことです。近隣を探したのは、城南方面から通う社員が多かったこともあります。品川エリアは100坪程度の物件が見つけ難いというので除外し、新橋までの範囲内でと思いましたが、正直言って、ホントに悩みました」
今のオフィスはワンフロア103坪と広さもちょうど良く、JR田町駅、都営浅草線・都営三田線三田駅の2駅3路線が利用でき、交通アクセスもよい。以前一棟借りしていたテナントが出たのを機に、全館リニューアルをかけて、設備も良好でした。しかし、できれば一棟借りしてほしいというオーナーとの思惑の違いから、借りられるとも借りられないとも決まらないグレー状態が2週間ほど続き、一時は破談になりかけた。
「この物件とは縁がなかったのかな、と思っていたところ、前回の移転もお願いしたリーシング会社の営業担当者が、頑張ってくれたおかげで復活しました」 きめ細かい配慮が出来る営業力により、今回の物件に決まったという。

リーマンショック4ヵ月後に、移転を決断

川氏のお気に入りのスペースでもある。理由は木目調のテーブルと椅子のセット。前回の移転の時に買い揃えたものだが、使うほどに色合いや風合いが馴染んでくるという

会議室、ブース半減は、社員の創意工夫でカバー

移転が決まった後も、できれば複数フロアを一括で貸しやすくするために、ひとつ下のフロアを借りてくれないかというオーナー側のオファーに悩んだ。そのフロアは125坪あり、「20坪の違いはコスト的に見るとそんなにインパクトは大きくないのですが、ここは我慢だという気持ちで、今の103坪のフロアに決めました」
移転に合わせて、別に借りていた12坪のカウンセリングルームも統合し、全体でオフィススペースは175坪から103坪に縮小、約40%以上のスペースを削った計算になる。
レイアウトで要望したのは、執務室と会議室、打ち合わせスペースを分けることだった。会議室を1室、ブースも1つ減らし、会議室、ブースともそれぞれ2つずつにした。
「以前は会議室が全部埋まるということは少なかったのですが、今回は予定が重複したり、カウンセリングなどの声が響いたりしてしまうかもしれない、などの不安もありました。しかし、コスト削減を優先することの方を選び、社員にも協力をお願いしました」
30分だった使用時間の単位を15分にするなどの努力で、スペースが狭くなった分、社員全員の創意と工夫でカバーしているという。
またPマーク(個人情報保護事業者認定)を持っている会社として、セキュリティをどう守るかにも悩んだ。会議室の裏にサーバルームを設置する工夫もした。

移転によって充実した人材確保を実現

移転して社員の反応は、使い勝手がよくなったと前向きな評価が多い。交通アクセスも、以前のオフィスに比べ好評だという。
「移転して思うのは、応募してくる入社志望者の住むエリアが変わってきたということです。東麻布に移転したときには、都営大江戸線の沿線である練馬方面からの応募者が増えました。今回、田町に移転したことにより、東京北部からの応募も増加。人材確保の面からも、立地は重要だと実感しました」
1年前、移転に反対した金融機関の担当者たちも、その後の経済状況を見るにつけ「さすが、社長は堅実ですね」と感心しているという。しかし川社長は堅実なだけではなく“今こそチャンス!”と攻めの気持ちを強調する。
「2年前とは企業の採用予算が大きく変わりました。コストを含め、より採用に通じるサービスの提案をすることにより、競争相手と闘って、初めて仕事が頂ける。質の高いサービス提案が求められています」
だからこそこれまで培ってきたビジネススキルが役に立つ。
今回の移転は、このような現状において、社員が一丸となる上でも、また、新規採用・人材確保の面からもプラスにつながったようだ。

  • 清潔感のあるエントランス
  • セキュリティに気を使ったゾーニング。パーティションの白色がスッキリとして爽やかな印象を与える
  • エントランス奥に設けられたブース。ちょっとした打ち合わせなど、使い勝手が良いと社員に好評だ
  • 30分だった使用時間の単位を15分にするなどの努力で、スペースが狭くなった分、社員全員の創意と工夫でカバー

取材協力

株式会社イフ 代表取締役社長

川 芳清 様


「リーマンショックの4ヵ月後に、東麻布のオフィスの解約予告をしました。
当時、まだ世間ではそれほど経済状況が悪化しているという認識はなかったと思います。」

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